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2021 / 08 / 23  21:31

遺品整理

遺品整理

先日、親御さんの遺品整理をされている方のお話を伺いました。

その方は亡くなられたご両親の長女で、ごきょうだいが遠方にいらっしゃるため

おひとりで遺品整理をされているそうです。

 

彼女は普段から部屋の整理整頓が苦手だということだったので、

さぞかし大変な思いをされてるだろうと推察し

大変なときはいつでもご相談くださいと申し上げました。

 

すると、彼女はこう言われました。

「ありがとうございます。でも、私は自分でやりたいんです。

 少しずつしか進まないけど、片付けているうちに母の気持ちが伝わってくるんです

 部屋に洗濯物干し場を無理やり作って、なんでこんな物作ってごちゃごちゃさせるんだろうって

 あの頃は母の怠慢だとしか思ってなかったのですが

 今考えると、体がきついからここでしか干せなかったんだ。私たちに少しでも迷惑かけないように

 母なりに工夫していたんだと思うんです。」

 

遺品整理をするのは大変です。

でも、遺品整理をした人じゃないと伝わらない親(亡くなられた方)の気持ちというのは確かにあります。

その気持ちは、おそらく遺品整理をしていない人にはわかりません。

そして、その気持ちを感じ あらためて亡くなられた方に感謝の意を表すことも 供養になるのかなと思っています。

 

人には様々な事情があるので、遺品整理がしたくてもできない方も、もちろんいらっしゃいます。

自分の置かれた状況で行動を決めるしかありません。

 

ただ、今回はあらためて遺品整理について考えさせられた出来事でした。

 

 

 

2021 / 07 / 19  22:02

なぜ生前整理をするのか

断捨離

という言葉はご存知でしょうか

そもそも、断捨離という言葉は「ヨガ」からの由来だと言われています。

不必要なものからつ事、てる事、執着かられる事

それを片付けに応用したのが今の断捨離だそうです。

 

生前整理とは

元々、相続等の問題を減らすべく、主にお金関係の整理という事で使われていたみたいですが

今は身の回りの整理という意味合いが濃くなっています。

 

このように、生前整理と断捨離は全く別の物ですが

今はどちらも片付けという言葉でひとくくりになっていますね。

 

なぜ、生前整理をするのか?

一言でいうと、まず、「遺品整理」が楽になるからです。

遺品整理は誰がやるのでしょう?

それは、遺されたご親族がやることが圧倒的に多いです。

 

実際に私たちが遺品整理に伺うと

押入には使わない布団や贈答品などがギッシリ。

タンスには長年着ていない着物や洋服がどっさり。

倉庫は行き場のなくなった物たちの集会場と、なっています。

 

この、トラック何台か分の遺品を片付けるのはご親族の方です。

子育てや仕事で毎日忙殺されていたり、病気でなかなか身動きがとれないでいたり

高齢で思うように体が動かない、そんなご親族の方です。

 

そして、今は物を捨てるのにお金のかかる時代です。

物が多ければ多いほどお金はかかります。

 

片付けをするのに、仕事を休んで、病気の体にムチ打って、お金は飛んでいく。

遺される大切なご家族に、そんな大変な思いはさせたくないですよね。

 

だから、生前整理は必要なのです。

「もったいない」なんて言ってる場合じゃありません。

「時期が早すぎる」なんて事もありません。

 

一日でも早く断捨離しませんか?

あなたの大切な人のために。

 

 

2021 / 06 / 28  22:51

認知症高齢者が所有する住宅の問題

家.png

2021年 認知症高齢者が所有する住宅は、全国で221万戸

約30戸に1戸の割合だそうです。

さらに、2025年には244万戸。2040年には280万戸に上ると言われています。

 

問題なのは、認知症の方は所有する住宅を売るなどの行為ができないことがあるという事です。

 

将来の介護費用は家を売却したお金でと計画していたのにそれができなくなってしまう

こんなはずじゃなかった

 

では、そうなってしまった場合どうなるかというと「成年後見人」が選定されます。

しかし、成年後見人は裁判所が決定するためご家族の方が選ばれる保障はありません。

 

そうなる前に

自分(ご家族)の認知機能が劣えたとき、自分の希望する人に家などの管理を行ってもらいたいときは

元気なうちに「任意後見契約」で希望する後見人を選定しておく

もしくは「家族信託」で家族に管理してもらう人を決めておく等の方法があります。

 

それぞれメリットやデメリットがあり、おかれた状況によって適性がありますので

専門家の方に相談して決めていかれると良いでしょう。

やっておけばよかったと後悔しないように。

 

 

2021 / 04 / 14  00:45

終末期医療について

治療をしても回復の見込みがなく死期の迫った状態が「終末期」です。

自分が終末期の状態になったとき、医師から家族の方へ

「治療行為に関する希望・意思確認書(説明と同意書)」の用紙を渡されます。

それは、いつどうなるかわからないので、なるべく早く提出しなければなりません。

 

自分にとって望まない最期を迎えないように

家族の精神的負担を減らすように

自分の意思をまわりの人に示すことが大切です。

 

①病名と余命の告知について

②延命治療について

あらかじめ伝えておくと良いですね。

 

「尊厳死」というものがあります。

過剰な延命治療を拒否して死期を延ばすのをやめる事です。

尊厳死を希望する場合、「尊厳死宣言書」を作成することができます。

自分で書くこともできますが、公正証書でも作れます。

ただ、法的拘束力はないのでその内容が実現するとは限りませんが家族を精神的に助けるものになると思います。

いずれにしても、尊厳死宣言書を作成するときは事前に家族の同意を得るようにされると良いでしょう。

 

「考えてもわからない」という方は、無理に答えを出す必要はありません。

エンディングノートには、ありのまま 

「考えがまとまらない」

と、記入しておいてくださいね。

 

2021 / 04 / 06  00:26

エンディングノートを書く理由

なぜエンディングノートが必要なのかと聞かれたことがあります。

もしもの時のためのエンディングノート。賛否両論だと思います。

 

私が最初にエンディングノートの必要性を感じたのは、

母が亡くなる前に病院の先生から、母の終末医療の選択を迫られたときでした。

その時、先生はこうおっしゃいました。

「お母さんはエンディングノートを書いていませんか」

 

そんな先生の言葉に対して、私は『そんなの書くわけないじゃない』と、とっさに思いました。

でも、次の瞬間それは私の主観だと気付きました。

もしかすると母は確固たる意志を持っていたかも知れない

きいておけばよかったと後悔しました。

 

私は、三人きょうだいの末っ子ですが上二人が遠方に住んでいたため私が母の介護をしていました。

きょうだいに相談し話しました。が、決めたのは私でした。

私を尊重してくれていたのだと思います。

 

しばらく、これで良かったのだろうかという思いが心の隅にありました。

 

自分の思いや考えをきちんと伝えておくことで

まわりのご家族や大切な方は助かります。

いずれにせよ、つらい決断には違いないけど思いを尊重することはできます。

 

病院の先生もすすめるエンディングノート。

終末医療について詳しく伝えておきたいという方のために

次回はもう少し踏み込んでみたいと思います。

 

 

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